スケッチ・コラム 第12回『半兵衛麩さんのむし養い』
今から40年ほど前までは、なま麩は料亭や仕出し屋さんが使う食材で、家庭で料理されることはほとんどありませんでした。

江戸の初めに創業した『半兵衛麩(はんべえふ)』さんが2022年にオープンした茶房では、そんななま麩とやき麩、ゆばのお料理『むし養い』をいただくことができます。
『むし養い』というのは、京言葉でお腹の虫を養う軽い食事という意味があるとか。

といっても、お料理は、縁高に載せられたなま麩田楽、竹麩の山椒風味、丁子麩ときゅうりの酢の物、利休、なま麩のしぐれ煮……。
その他に、みぞれ椀、よもぎ麩の白みそ仕立、汲みあげゆば、麩菓子(揚げ物)、柚子ゼリーとお麩料理のフルコース。


お麩の作るには、たくさんの水が必要になるんですね。
半兵衛麩さんでは、京都の街の下を流れる伏流水と美山の湧水を使って調理しているそうです。



お腹がグーっと鳴ったら、むし養いでひとときの休息と京都風情を味わって見ては……。
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